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自己満足の果てに・・・

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てんこぶ姫 番外編 if 「樹木子の逆襲!」 前編

※樹木子とは……

樹木子

 多くの戦死者の出た戦場跡地などに生えており、外観は一般の樹木と変わらないものの、死者の血を大量に吸って妖怪と化している。そのため血に飢えており、通りかかった人間を蔦で絡めとり、人の血を吸うとされる。
 こうして人間の生命を吸った樹木子は、いつまでもみずみずしい姿を保っているのだという。


 今から数百年程前のこと。
 日本より海を渡った大国で、二体の植物形妖怪の争いがあった。
 一体は前述で説明した妖怪、樹木子。もう一体は、人間の貴婦人の姿をした中国妖怪の女王と呼ばれる存在。
 争いは女王の勝利だった。女王は勝利の証に、倒した妖怪をその身に取り込み、その能力を妖樹の種として残す。


 そして永き時を経て、舞台は日本神田川県。
 今からニヶ月ほど前の初夏。
 女王の部下が、一人の人間の青年に妖樹の種を飲ませた。その種には樹木子の能力が宿っており、その青年は妖怪化人間として生まれ変わり、樹木子の能力を手に入れた。
 ただし、こういった状況では、器となった人間が妖怪の能力を利用するという形となって現れる。したがって樹木子の能力は、純粋に蔦で相手の血を吸うのではなく、青年の煩悩を具現化する形となって現れた。
 それは、絡めた女性を着せ替え人形と変化させる術。
 その術を使って、自身の欲望や煩悩のまま行動していたが、やはり天罰が下された。
 天敵ともいうべき存在が、彼を浄化したのだ。
 浄化された人間は、体内から禍々しい邪悪な気や能力、つまり妖力を全て消し去られ普通の人間に戻る。
 青年も、普通の人間に戻ったのだ。

 たしかに青年は普通の人間に戻り、人間としての日常を送っている。
 だが、その青年とは別に、消滅したはずの妖怪樹木子は、生き延びていたのだ。

 全ての生物には、種を残すことを目的とした機能が備わっている。
 植物の場合、それは種子であり、植物型の妖怪も同じ機能を持っている場合がある。
 青年が浄化され人間に戻る直前、樹木子の妖怪としての本能は一つの種子を産み落としたのだ。
 それは、親指の爪ほどの小さな果実で、見た目は木苺にも似ていた。やがてそれは、一羽の野鳥に呑み込まれ、排泄物となって一台のトラックの荷台の中に落とされた。そこには採りたての新鮮な野菜の数々が。
 その野菜は丘福市の青果市場に運ばれ、排泄物のついた葉は、その場で引きちぎられ生ゴミとして捨てられた。
 樹木子の種はゴミ捨て場に根を張り、ゴミを漁りにくる小動物たちの生気を吸い取り、日に日にと成長していった。


 あれから二ヶ月が経った現在、成長しきった樹木子は、樹木の姿ではなく、あの青年によく似た人間の姿となって、人間界に溶け込んでいたのだ。

てんこぶ姫 if 番外編 05

 新たな生命体として成長をした樹木子は、姿が青年に似ているだけでなく、その煩悩や欲望も受け継いでいた。
 つまり、人間の女性を着せ替え人形と変化させることができるのだ。さらに、その術はある進化をしていた。

 今、樹木子は一人の女子高校生らしき少女に目をつけている。
 彼女の名は、佐伯恵梨香。
 恵梨香は、もう二度と会うこともないかもしれない中学時代の友人や、同じ高校で不快に思う同級生たちのSNSアカウントのIDやパスワードを入手し、ネットを利用して不特定の人間たちに売買していた。
 それにより、プライバシーが明るみになった少女もいるし、アカウントを利用され犯罪紛いの出来事に巻き込まれた少女もいる。
 恵梨香はそれでも全く悪びれもせず、今日もまた新たな軍資金を手に入れ、遊びまわった後の帰り道であった。

てんこぶ姫 if 番外編 01


 樹木子は、こういった裏のある娘を見逃さない。こういう子は、本能的に人目を避けた行動をとるため、狙っても他人に気づかれることが少ない。また、一日や二日……行方が知れなくなっても、家族はよくあることだと騒がないため、事件として扱われるのに数日遅れるのだ。それ故に、逃げ切るのも楽である。

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